続きです。

会場を後にしてシャトルバスの車内で私たちはこの旅で一番悩みました。

夜までどうしよう?と。

札幌発の高速バスは21時発。スーパー銭湯的な施設でゆっくり過ごせればとだけ漠然と考えてはいたものの、基本的にノープランだったのです。

朝はまだ8時過ぎたところ、ほとんどの施設が10時開店でした。ようやく24時間営業の施設を探し当てたところは結構な距離。とりあえず地下鉄を乗り継いで「つきさむ温泉」へ向かうことにしました。

ここが大当たりで、温泉はもちろん休憩室、さらには仮眠室まであります。チラホラとライジングサン帰りのお客さんもいました。

息子はここで4時間寝ました。私が仮眠室から出た時ちょうど高校野球で地元の花巻東が隣県の仙台育英に敗れた瞬間でした。もうこんな時間かとさすがに息子を起こし、再び駅へ戻りました。

バス乗り場を確認し、駅前の居酒屋で晩御飯を食べながら時間調整。21時、高速バスで苫小牧フェリーターミナルへ向かい乗船。翌朝八戸着、再び高速バスで盛岡駅へ。駅前で昼食を済ませ在来線で花巻駅へ向かい、6泊7日の旅は終わりました。

そうそう、最後の花巻へ向かう在来線で、ライジングサン帰りの女性がいました。思わず「どちらまでですか?」と声をかけると、まさかの「静岡です」と。今日はこのまま乗り継ぎを重ね、郡山で一泊し翌日静岡まで帰るのだそう。7年前に私と妻(当時は彼女)も鈍行で16時間かけてライジングサンに行ったので、とても親近感が湧きました。

最後はバタバタとまとめてしまいましたが、特にトラブルもなく無事に帰宅でき、とても充実した旅でした。

息子が1歳半でキャンプデビューして以来常にこの計画が頭にあり、いつかは集大成として親子でライジングサンに行ってキャンプしたいと思っていました。ついにその夢が叶いました。

改めて思ったのは、子供が主人公でなければならないということです。息子が楽しめないと親も楽しめません。せっかく行ったのだから正直もっと色々やりたかったことはありましたが、それが息子の負担になるなら平気で諦められました。結果、みんな笑顔で過ごす事ができたと思います。

市民権を得つつある野外フェスですが、家族連れでの参加はハードルが高く、他のお客さんからまだまだ理解を得られていない部分もあります。以前も書きましたが、「参加させてもらっている」という謙虚な気持ちと、周りへの気遣いだけは怠ってはいけません。その上で最大限楽しむ事ができれば子供も喜んでついてきてくれると思います。

最後に、これから家族で野外フェスに参加する事を検討されている方へ、僭越ながらアドバイスをさせていただきます。

・どんな環境でも寝られるようにしましょう。
→布団ではなく寝袋で寝せてみるとか、うっすらラジオをかけたり明かりをつけたまま寝せてみるとか、負担にならない程度にたまに挑戦してみると良いと思います。

・和式トイレの訓練をしましょう。
→会場の仮設トイレはほとんど和式です。長くしゃがむ事から始めてみると良いかもしれません。実は我が家は一番これに苦労しました。ちなみにライジングサンには洋式の仮設トイレもあり驚きました。

・迷子札と小銭を身につけさせましょう。
→我が家は首から下げるタイプで用意しています。役立った事はもちろんありませんが、お守りを身につけているつもりになって子供は安心するみたいです。

・トイレは見つけたら行きましょう。
→野外フェスでは大体の場合トイレに並ぶので、切羽詰まってからでは手遅れになります。まして子供は楽しいとギリギリまで我慢するので「出ない」と言ってもさせるくらいでいいと思います。

・夏でも防寒対策を。
→野外フェスが開催される場所は大体昼夜の寒暖差があります。我が家はトレーナーなど嵩張るものより、ヒートテックなどのインナーを多めに用意しています。上着は雨具兼用のウインドブレーカーが良いです。

・テントを立てたら隣近所に挨拶を。
→実は重要です。同じ目的を持って集まってる同士、挨拶をされて不快に思う人はいないと思います。顔を合わせる事で防犯対策にもなります。また、他にもテーブルで相席する時など、親が挨拶のお手本を見せるのには絶好の機会です。

・並ぶ事に慣れさせましょう。
→入退場時はじめフードを買うにもトイレに行くにも、とにかく並びます。飽きさせないような工夫や遊びを普段から心がけましょう。

・夜に全力で楽しむ事は諦めましょう。
→遅くまで子供を連れ回すと、子供も疲れますし見ている人も不安にさせてしまいます。それより早寝早起きして散歩をしたりごはんを作ったり、朝を楽しむのがおすすめです。どうしても見たいライブがあるなら一人は必ず子供のそばにいましょう。

・ライブは後ろでまったりと楽しみましょう。
→たまにお父さんの肩車で前方へ行く親子を見かけますが、危ないし周りも迷惑です。大音量は子供の耳にも良くないと聞きますし、これはやめるべきと思います。

・キッズスペースは有効活用。
→ハンモックやお絵描きコーナー、子供向けワークショップなどがあったらどんどん参加しましょう。子供が「野外フェスって楽しいな」と思うきっかけの一つになり得ます。

・お風呂やシャワーに入ろう。
→水のいらないシャンプーを使ったりボディシートで身体を拭くのも良いですが、やはり入った方がスッキリします。事前に最寄りの日帰り温泉やツアーを調べておきましょう。洗い場は混雑するので譲り合いを忘れずに。特に女湯はドライヤー待ちまであるので、子供はお父さんと入るのが良いと思います。くれぐれも湯冷めには注意。

・撤収は早めに。
→最終日は不測の事態に備えて、いつでもテントを畳めるように身の回りは整頓しておきましょう。フェスの大トリまで無理に残ろうと考えず、薄暗くなってきたら帰る勇気を持ちましょう。

いきなりやろうと思っても難しいと思います。我が家も最初は大変で、不本意ながらスマホを見せてご機嫌取りをした事もあります。それでも家族みんなで楽しみたい一心で改善を心掛けここまできました。

誰かに子供を預けて親だけで楽しむのは楽チンですが、親が楽しむ姿を見たくない子供はいないと思います。世知辛い世の中、お祭り期間くらいは家族みんなで楽しみましょう。

さあ、祭りを楽しむためにまた日常を頑張ります!
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